リップクリームを食べるとどうなる?体への影響と注意すべきリスク
リップクリームを塗ったまま食事をしたり、唇を舐めたりすることは、日常的によくあることです。
「リップクリームを食べるとどうなるのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
基本的に、一般的なリップクリームの成分は微量であれば口に入っても体に悪い影響を及ぼすことはほとんどありません。
そのため、舐めても大丈夫な場合が多いです。
しかし、一部の成分には注意が必要です。
例えば、メンソールやカンフルが含まれるリップは刺激が強く、大量に摂取すると喉や胃に違和感を覚えることがあります。
食べる時にリップを落とすべきかどうか、またどのような成分に気をつけるべきかについて、本記事で詳しく解説します。
・メンソールやラメ入りリップの誤飲リスクと注意点
・食事の際にリップクリームを落とすべきかどうかの判断基準
・子供がリップクリームを誤飲した際のリスクと適切な対処法
リップクリームを食べるとどうなるのか?
リップクリームは食べると体に悪い?
リップクリームは本来、唇に塗るために作られており、食品ではありません。
そのため、意図的に食べるのは避けるべきです。
とはいえ、一般的なリップクリームに含まれる成分の多くは、微量であれば人体に大きな影響を及ぼすものではありません。
例えば、ワセリンやミツロウといった成分は、保湿目的で使用されるものであり、少量であれば体内に入っても害はないとされています。
しかし、リップクリームの種類によっては、化学的な香料や防腐剤、着色料が含まれているものもあります。
これらの成分は大量に摂取すると、胃腸の不調やアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
特に、メンソールやカンフルが配合されたリップクリームは、刺激が強いため、誤って大量に摂取すると喉や胃に違和感を覚えることがあります。
また、ラメ入りのリップクリームには、金属成分が含まれている場合もあるため、注意が必要です。
健康に悪影響を及ぼさないためには、食事の際にリップクリームをこまめに拭き取る習慣をつけることが望ましいでしょう。
特に、子供が誤って食べてしまわないよう、保管場所にも気をつけることが大切です。
リップやグロスが口に入るのはよくあること
リップクリームやグロスを塗った状態で食事をしたり、唇を舐めたりすると、少量が口に入ることは珍しくありません。
特に、リップグロスは油分が多く、粘度があるため、唇にしっかりと密着します。
そのため、食べ物と一緒に無意識のうちに体内に取り込んでしまうことがよくあります。
実際に、海外の研究では、女性が一生のうちに数本分の口紅やリップを食べていると指摘されています。
また、リップクリームやグロスには、飲食による落ちにくさを考慮し、比較的安全な成分が使用されていることが多いです。
しかし、すべての製品が食用成分で作られているわけではありません。
香料や防腐剤が含まれるものもあり、それらを日常的に摂取し続けることは、体にとって決して良いとは言えません。
特に、メイクアップ用のリップやグロスは、発色や質感を重視するため、食品に使用されない成分が含まれていることがあります。
そのため、口に入るのは避けられないものの、なるべく無意識に舐める回数を減らし、食事前にリップを落とす習慣をつけることが大切です。
また、オーガニック成分を使用したリップや、食品由来の成分で作られたアイテムを選ぶことで、より安心して使用できるでしょう。
女性は一生のうちに〇本の口紅を食べている
リップクリームや口紅は、唇に塗るものですが、完全に落ちるわけではなく、日常的に少量ずつ体内に入ってしまうことがよくあります。
特に、食事や飲み物を口にする際、唇に残ったリップや口紅の成分が自然と摂取されることになります。
海外の研究では、女性が一生のうちに約4~6本分の口紅を無意識に食べていると言われています。
これはあくまで平均値であり、頻繁にリップや口紅を塗る人ほど、その量は増える可能性があります。
口紅だけでなく、リップクリームやグロスも同様に唇に密着するため、少量ずつ体内に取り込まれることは避けられません。
ただし、市販のリップクリームや口紅は、人体に影響がないとされる成分で作られています。
とはいえ、香料や防腐剤などが含まれていることが多いため、できるだけナチュラル成分やオーガニック素材のものを選ぶと安心でしょう。
また、食事前にはリップを軽く拭き取るなど、意識的に摂取を減らす工夫をするのも一つの方法です。
リップは食べる時に落とさなくてもいい?
リップクリームを塗ったまま食事をすることは、日常的によくあることです。
特に保湿系のリップクリームや色付きのリップバームは、長時間唇にとどまるため、食事中もそのままという人は少なくありません。
基本的に、リップクリームは微量であれば体に悪影響を及ぼすことはほとんどありません。
ただし、香料や着色料、防腐剤などが含まれているものもあり、できるだけ摂取量を抑えることが望ましいでしょう。
特に、ラメ入りのリップやティントタイプのものは、成分が通常のリップとは異なるため、口に入るリスクを考慮する必要があります。
食事の際にリップを落とすべきかどうかは、使用する製品によって判断すると良いでしょう。
ナチュラル成分のリップクリームであれば、無理に落とす必要はありません。
しかし、成分が気になる場合や、口紅やグロスを使用している場合は、食事前に軽くティッシュオフすると安心です。
また、食事の後はリップを塗り直すことで、唇の乾燥を防ぎながら衛生面も保つことができます。
リップに入っているラメを食べるのは平気?
ラメ入りのリップを塗ったまま飲食をすると、少量のラメ成分が口に入ることがあります。
基本的に、化粧品に使用されるラメは食品としての安全性が考慮されており、微量であれば体に大きな影響を与えることはありません。
Q.口紅にパールやラメが入っていますが、体の中に入っても大丈夫ですか。胃や腸に貼り付いたりしませんか。
A.パールやラメは、ホウケイ酸(Ca/Al)、マイカ、酸化チタン、酸化鉄等です。
これらは、鉱物等の無機物であり、微粒子の粉末原料にして商品に配合しています。
肌への安全性については充分に確認されています。
万が一体内に入った場合、自然に排泄されます。
仮に、しばらくの間、胃や腸内に残留したとしても、食物のように吸収されることはなく
消化管の活動により、そのうち自然に排泄されます。
出典:KOSÉ | よくあるご質問・お問い合わせ
ただし、ラメの成分によっては、長期間にわたって過剰に摂取することが望ましくないものもあります。
特に、ラメの素材がプラスチックや合成ポリマーの場合、体内で分解されにくく、蓄積のリスクが指摘されることもあります。
また、金属系のラメにはアルミニウムや酸化鉄が含まれることがあり、過剰な摂取は避けた方がよいでしょう。
食事の際に気になる場合は、ラメ入りのリップは事前に拭き取るか、飲食後に塗り直すのがおすすめです。
ナチュラル成分やミネラル由来のラメを使用したリップを選ぶことで、より安心して使用できるでしょう。
子供の誤飲には注意が必要
リップクリームは手軽に持ち運べるため、小さな子供が誤って口に入れてしまうことがあります。
一般的なリップクリームは安全性を考慮して作られていますが、大量に摂取すると消化不良や下痢などの症状が出る可能性があります。
特に、メントールやカンフルが含まれるメンソレータム系のリップは、子供にとって刺激が強いため、誤飲すると喉や胃に違和感を感じることがあります。
また、香り付きや甘い味のリップは子供が興味を持ちやすく、誤って食べてしまうリスクが高まります。
誤飲した場合は、まず口の中を確認し、飲み込んでしまった量やリップの成分をチェックすることが大切です。
少量であれば様子を見ることができますが、大量に摂取した場合や体調に変化が見られる場合は、すぐに医師に相談しましょう。
子供の手が届かない場所に保管し、使用後はしっかりキャップを閉めるなど、誤飲を防ぐ対策を取ることが重要です。
食べても落ちないリップってある?
飲食をしても落ちにくいリップは存在します。
近年では、ティントリップやウォータープルーフ処方のリップが人気を集めており、これらは通常のリップよりも唇にしっかりと密着し、食事をしても色が残りやすい特徴があります。
特に、ティントタイプのリップは唇の角質層に色素が浸透するため、落ちにくいとされています。ただし、食べ物の油分には弱く、油分を多く含む食事をすると色が薄くなることもあります。
また、落ちにくいリップはその分、しっかりとクレンジングしないと色素が唇に残ることがあります。
毎日のメイクオフを怠ると、唇の乾燥や色素沈着の原因になることもあるため、専用のリムーバーを使うことが推奨されます。
完全に食べても落ちないリップは少ないものの、落ちにくさを重視する場合は、ティント系やウォータープルーフ処方の製品を選ぶと良いでしょう。
さらに、最近では「リップコート」というアイテムを使うことで、リップの持ちを良くすることが可能です。
リップコートは塗ったリップの上から重ねることで、膜を作り、落ちにくくする効果があります。
リップクリームを食べるとどうなる?その他の疑問
化粧品は食べても大丈夫?
化粧品は基本的に肌に塗ることを目的として作られており、食品とは異なります。
そのため、少量が口に入る程度であれば大きな問題はないものの、大量に摂取すると体に悪影響を及ぼす可能性があります。
化粧品に含まれる成分の中には、飲み込むと消化器官に負担をかけるものや、刺激の強い成分が含まれていることがあります。
例えば、防腐剤や合成香料、シリコンなどは、体内に取り込むことを前提に作られていないため、過剰に摂取すると気分が悪くなったり、下痢を引き起こすことがあります。
特に、子供が誤って口紅やファンデーションなどを食べてしまった場合は、成分を確認し、異常が見られたらすぐに医師に相談することが重要です。
最近では、口に入っても安全とされるオーガニックコスメや、食品由来成分を使用したリップなども増えてきています。
気になる場合は、成分表示を確認し、より安全性の高い化粧品を選ぶと良いでしょう。
また、「食べられるリップ」として売られている商品もあり、子供向けのアイテムとして人気があります。
ただし、それらもあくまで「誤って口に入れても害がない」というレベルであり、積極的に食べることは推奨されていません。
メンソレータムリップは舐めても大丈夫?
メンソレータムリップを塗った唇を舐める程度であれば、大きな健康被害は考えにくいです。
一般的なリップクリームと同様に、日常的に唇をなめることで、少量の成分が口に入ることは避けられません。
メンソレータムリップにはメントールが含まれており、清涼感を感じることが特徴ですが、人によっては刺激が強く、口内に違和感を覚えることもあります。
特に、敏感な人や子供が頻繁になめてしまうと、のどの違和感や軽い刺激を感じる場合があります。
また、リップをなめる習慣があると、逆に唇の乾燥を悪化させることがあります。
これは、唇の水分が蒸発するときに必要なうるおいまで奪われてしまうためです。
メンソレータムリップを舐めること自体は問題ないですが、唇の健康を考えるなら、できるだけなめる癖を避けた方が良いでしょう。
気になる場合は、よりナチュラルな成分で作られたリップを選ぶのも一つの方法です。
メンソレータムをリップを食べた際の影響は?
メンソレータムリップを誤って食べてしまった場合、基本的には少量であれば大きな問題はありません。
メンソレータムリップには、メントールやワセリン、ビタミンEなどの成分が含まれており、これらは唇の保湿や保護を目的としたものです。
ただし、大量に摂取すると、胃腸に負担をかける可能性があります。
特にメントールは刺激が強いため、敏感な人は胃の不快感や軽い吐き気を感じることがあるかもしれません。
また、ワセリンは消化されにくいため、大量に摂ると下痢を引き起こす可能性があります。
子供が誤ってメンソレータムリップを口に入れた場合は、成分を確認し、異常がないか様子を見守ることが重要です。
万が一、吐き気や腹痛などの症状が現れた場合は、すぐに医師に相談することをおすすめします。
また、アレルギー体質の方はメントールに反応することもあるため、注意が必要です。
寝る前にリップクリームをつけてはいけませんか?
寝る前にリップクリームをつけることは、基本的には問題ありません。
むしろ、乾燥が気になる人にとっては、夜のスキンケアの一環として取り入れると効果的です。
寝ている間は水を飲む機会がなく、空気の乾燥によって唇の水分が奪われやすくなります。
そのため、保湿成分を含むリップクリームを塗ることで、唇の乾燥を防ぎ、翌朝もしっとりとした状態を保つことができます。
ただし、べたつきが強いタイプや成分が濃厚なリップをたっぷり塗りすぎると、毛穴を塞ぎ、唇のターンオーバーを妨げることもあります。
特にワセリン系のリップは皮膚のバリア機能を強化する一方で、長時間塗ったままだと古い角質が剥がれにくくなることがあります。
また、リップクリームに含まれる成分によっては、かぶれや炎症の原因になることもあるため、自分の肌に合ったものを選ぶことが大切です。
唇の乾燥が気になる場合は、寝る前に適量のリップを塗り、翌朝は軽く洗い流すのが理想的なケア方法です。
リップクリームは塗りすぎはだめ?
リップクリームを塗りすぎると、かえって唇の健康を損なうことがあります。
本来、唇には自ら潤いを保つ機能が備わっていますが、過剰にリップを塗ることで、この機能が低下してしまうことがあります。
これは「リップクリーム依存」とも呼ばれ、常にリップを塗らないと乾燥を感じる状態になってしまうのが特徴です。
また、リップクリームには油分が含まれているため、塗りすぎると唇の角質がふやけやすくなります。
その結果、皮がむけやすくなったり、かえって荒れがひどくなったりすることもあります。
特に、メントールやアルコールが含まれているリップクリームは、爽快感があるものの、唇への刺激が強いため、塗りすぎには注意が必要です。
適切な使用頻度としては、朝・昼・夜の3回程度が目安です。
どうしても乾燥が気になる場合は、こまめに水分補給をしたり、リップバームなどの保湿力が高いアイテムを取り入れたりするのも効果的な方法です。
リップクリームは縦に塗るのが正解?
リップクリームは縦に塗るのが正解だと言われることがあります。
その理由は、唇の構造に関係しています。
唇には縦方向に細かいシワがあり、横向きにリップを塗るとシワの間にリップクリームが均一に行き渡らない可能性があります。
一方で、縦に塗るとシワの間にも成分がしっかり入り、ムラなく塗ることができます。
また、横に塗ると摩擦が生じやすく、必要以上に力を入れると唇の角質を傷つける原因になることもあります。
特に乾燥が気になるときは、優しく縦方向に塗るのが理想的です。
ただし、横向きに塗る方法が必ずしも間違いというわけではありません。
唇の状態やリップのテクスチャーによっては、横に塗っても問題ないこともあります。
重要なのは、強くこすらずに丁寧に塗ることと、唇全体に均等にリップクリームをなじませることです。
リップを塗ると逆に乾燥するのはなぜ?
リップを塗ったのに、逆に唇が乾燥してしまうことがあります。
この原因のひとつは、リップクリームの成分にあります。
メントールやカンフルが含まれているものはスースーとした清涼感がありますが、その一方で刺激が強く、唇の水分を奪いやすいことがあります。
また、アルコールが含まれるリップも蒸発しやすく、結果的に乾燥を引き起こしてしまうことがあります。
さらに、リップクリームを塗ることで唇が保湿されすぎ、自らの保湿機能が低下することも考えられます。
これにより、リップクリームを塗らないと余計に乾燥を感じる「リップクリーム依存」になることもあります。
また、唇をなめる癖がある人は要注意です。
リップを塗った後に舌でなめてしまうと、唾液とともに保湿成分も落ちてしまい、乾燥を悪化させる原因になります。
乾燥を防ぐためには、無香料・無添加のリップクリームを選び、適度な頻度で使用することが大切です。
また、寝る前にはワセリンなどの保湿力の高いアイテムを重ね塗りすることで、乾燥を防ぐ効果が期待できます。
リップクリームを食べるとどうなる?総括
この記事のポイントをまとめます。
- リップクリームは食品ではないため、意図的に食べるのは避けるべき
- 少量なら体に大きな影響はないが、大量摂取は胃腸の不調を引き起こす可能性がある
- ワセリンやミツロウなどの成分は基本的に安全とされている
- 化学的な香料や防腐剤を含むリップは、大量摂取するとアレルギーや消化不良の原因になることがある
- メンソールやカンフル配合のリップは刺激が強く、大量に摂取すると喉や胃に違和感を感じることがある
- ラメ入りリップには金属成分が含まれることがあり、過剰摂取は避けたほうがよい
- 食事の際にはリップをこまめに拭き取ることで、摂取を最小限に抑えられる
- 子供が誤飲しないよう、保管場所には十分注意が必要
- リップやグロスは口に入ることがよくあり、特にリップグロスは粘度が高く飲食時に摂取しやすい
- 海外の研究では、女性は一生のうちに約4~6本分の口紅を無意識に食べているとされる
- 食品由来成分を使用したリップを選ぶことで、より安全に使用できる
- 落ちにくいリップはティントタイプやウォータープルーフ処方のものが多い
- メイクアップ用リップには食品に使用されない成分が含まれていることがあるため注意が必要
- リップクリームは適量なら問題ないが、塗りすぎると依存や乾燥を引き起こすことがある
- 寝る前のリップケアは有効だが、厚塗りしすぎるとターンオーバーを妨げる可能性がある
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