リップクリームにメントールはなぜ入ってる?唇への影響と使い分け方
リップクリームを塗ったときに、スースーとした清涼感を感じることがあります。
これは、メントールという成分が配合されているためです。
では、リップクリームにメントールはなぜ含まれているのでしょうか。
実は、メントールには爽快感を与えるだけでなく、血行を促進したり、軽い鎮痛作用を持ったりする特徴があります。
一方で、刺激が強いため、敏感な唇の方は荒れることもあり、注意が必要です。
そのため、リップクリームはメントール配合のものとそうでないものを、用途や唇の状態に応じて使い分けることが大切です。
本記事では、リップクリームにメントールが配合される理由や、荒れる原因、正しい使い分けについて詳しく解説します。
・メントールが唇に与える影響や荒れる原因
・メントール配合リップと無配合リップの使い分け方
・メントールの刺激による注意点や適切な選び方
リップクリームにメントールはなぜ配合されている?
スースーするやつはメントールが入ってる?理由は?
リップクリームを塗ったときにスースーとした清涼感を感じるものは、多くの場合メントールが配合されています。
メントールはハッカ由来の成分で、冷感作用を持つことが特徴です。
皮膚の冷感受容体を刺激することで、実際の温度が下がっていなくても「冷たい」と感じさせる働きがあります。
このため、リップクリームにメントールを含めることで、爽快感やリフレッシュ効果を得られるのです。
また、メントールには血行促進や抗炎症作用もあるため、唇の乾燥や荒れを防ぐ目的で配合されることもあります。
さらに、メントールは軽い鎮痛作用も持っており、ひび割れなどの痛みを和らげる効果が期待できます。
このような特性から、メントール入りのリップクリームは特に夏場やスポーツの後、リフレッシュしたいときに使用されることが多いです。
ただし、メントールの濃度が高すぎると刺激が強くなり、唇に負担をかける可能性があるため、敏感肌の人は使用する際に注意が必要です。
リップクリームを選ぶ際は、成分表を確認し、自分の肌質に合ったものを選ぶことが大切です。
特に、メントールが強めのリップは使用頻度を控えめにし、荒れやすい唇には保湿成分が豊富なリップを併用するとよいでしょう。
メントール配合だと唇が荒れる場合がある
メントール配合のリップクリームを使用すると、唇が荒れることがあります。
これは、メントールが持つ冷感作用や刺激が影響しているためです。
メントールは、皮膚の感覚神経を刺激し、清涼感を与えると同時に、一時的に血行を促進する働きがあります。
しかし、敏感肌の人や乾燥がひどい状態の唇に使用すると、メントールの刺激によって逆に唇のバリア機能が低下し、乾燥やひび割れを悪化させることがあります。
また、メントールには軽い収れん作用(肌を引き締める効果)があるため、リップクリームの頻繁な使用が唇の水分蒸発を促進し、荒れやすくなることも考えられます。
特に、もともと乾燥しやすい人や、リップクリームを塗る頻度が高い人は、メントールが配合されていない低刺激タイプのリップクリームを選ぶのがおすすめです。
メントール入りのリップクリームを使って荒れを感じた場合は、一度使用を中止し、保湿力の高いリップクリームでケアすることが大切です。
リップクリームの主成分自体は変わらない?
リップクリームの主成分は、基本的にどの製品でも大きく変わることはありません。
多くのリップクリームには、保湿成分としてワセリンやシアバター、ミツロウなどが含まれており、唇の乾燥を防ぐ役割を果たしています。
また、水分を閉じ込めるためのオイル成分や、唇を保護するための成分も一般的に使用されています。
メントールが配合されているかどうかは、リップクリームの主成分には影響を与えませんが、使用感や効果には違いが生まれます。
例えば、メントール入りのリップクリームは、塗った瞬間に清涼感を感じるのが特徴ですが、メントールが入っていないリップクリームと比較して、保湿力に大きな差があるわけではありません。
ただし、製品によってはメントール以外の成分(例えばリンゴ酸ジイソステアリルなど)によって使用感が異なり、唇に合わないと刺激を感じることもあります。
そのため、メントール配合かどうかだけでなく、全成分を確認し、自分の肌質や好みに合ったリップクリームを選ぶことが重要です。
特に、敏感肌の方や乾燥が気になる方は、シンプルな成分で作られた低刺激タイプのリップクリームを選ぶのが安心です。
メントール配合品の効果と使い分け方について
メントール配合のリップクリームは、唇に清涼感を与えるだけでなく、さまざまな効果を持っています。
メントールには軽い血行促進作用があるため、唇の血流を良くし、ふっくらとした印象にする効果が期待できます。
また、メントールの刺激によって唇の感覚を和らげる働きがあり、唇のひび割れや乾燥による軽い痛みを一時的に緩和することができます。
一方で、メントールは刺激が強いため、敏感な唇の人や乾燥がひどい状態のときには、逆に荒れを悪化させることがあります。
そのため、メントール配合のリップクリームは、乾燥対策というよりは、リフレッシュ目的や気分転換として使うのが適しています。
具体的な使い分けとしては、日中の活動時や運転中に眠気を覚ましたいとき、スポーツ後のクールダウンとしてメントール入りのリップを使用するのがおすすめです。
一方で、寝る前や乾燥がひどい時期には、メントールなしの保湿重視のリップクリームを選ぶと、唇の状態を守りやすくなります。
また、メントール配合のリップクリームを使用する際は、頻繁に塗り直しすぎないようにすることも大切です。
メントールが強めのリップの注意点
メントールが強めのリップクリームを使用する際は、いくつかの注意点があります。
まず、メントールの刺激が強すぎると、唇が乾燥しやすくなったり、ひりつきを感じることがあります。
特に、唇の皮膚は顔のほかの部分よりも薄く、敏感なため、メントールの清涼感が強すぎる製品は刺激が強すぎる場合があります。
また、唇が荒れているときにメントールの強いリップを塗ると、ピリピリとした痛みを感じたり、炎症が悪化する可能性があります。
そのため、唇が乾燥してひび割れているときや、敏感になっているときは、メントールの少ないリップクリームを選ぶのが賢明です。
さらに、メントールが強いリップは、長時間の使用や頻繁な塗り直しによって、逆に唇の水分を奪ってしまうこともあります。
過剰に使用すると、唇の自然なバリア機能が低下し、より乾燥しやすくなるため、適度な使用が重要です。
また、マスクを着用する際にはメントール配合のリップクリームを塗ると、目に染みることがあるため注意が必要です。
マスクの内側でメントールの蒸気がこもると、目の粘膜を刺激し、涙が出たり、不快感を感じることがあります。
特に、温かい空気がこもりやすい冬場や、長時間のマスク着用時には、この影響が強くなることがあります。
メントールリップを塗る際は、マスクをする予定がある場合は控えるか、メントールの刺激が少ないリップを選ぶと快適に過ごせます。
メントールの強さの感じ方には個人差があるため、初めて使用する場合は少量から試し、自分に合うかどうかを確かめることが大切です。
目の下に塗って眠気覚ましに使える?
メントール配合のリップクリームを目の下に塗ることで、眠気覚ましの効果を期待する人もいます。
メントールには清涼感があり、肌に塗るとスースーとした感覚を与えるため、一時的に目が冴えることがあります。
ただし、リップクリームは本来、唇専用に作られているため、目の周りに塗るのは推奨されていません。
特に、メントールが強めの製品を目の下に塗ると、皮膚が薄い部分に刺激が強く出る可能性があり、かゆみや赤み、ひりつきを感じることがあります。
また、リップクリームには保湿成分や油分が含まれているため、目の周りに塗ることで毛穴が詰まり、肌トラブルを引き起こすリスクもあります。
眠気覚ましを目的とする場合は、メントール配合の目元用ジェルやミストなど、専用の製品を使用するのが安全です。
また、ガムを噛んだり、冷たい水で顔を洗うなどの方法でも、眠気を軽減することができます。
どうしてもリップクリームを活用したい場合は、直接塗らずに手に取ってごく少量を軽くなじませる程度にするのが無難です。
それでも刺激を感じた場合は、すぐに洗い流し、目をこすらないように注意しましょう。
メントールなしと配合品を上手く使い分けよう
メントール配合のリップクリームは、清涼感があり、塗った瞬間にスースーとした爽快な感覚を楽しめるのが特徴です。
また、血行促進作用が期待されるため、唇の血色をよく見せる効果もあります。
一方で、メントールの刺激により、敏感な唇の人は乾燥や荒れを引き起こすことがあるため、慎重に選ぶ必要があります。
一方、メントールなしのリップクリームは、低刺激で保湿力が高いものが多く、敏感肌の人や乾燥が気になるときに最適です。
特に、冬の乾燥が厳しい時期や、唇が荒れているときには、メントールなしのリップクリームを選ぶのが無難です。
日中、仕事や外出先で気分転換をしたいときや、さっぱりとした使い心地を求める場合は、メントール配合のリップを使用するのがおすすめです。
一方、就寝前や長時間の保湿ケアを目的とする場合は、メントールなしのリップクリームを使うことで、よりしっとりとした状態を保つことができます。
また、冬場や風が強い日には、メントール入りのリップは刺激が強くなりやすいので、控えめにするのが賢明です。
このように、用途や肌の状態に合わせてリップクリームを使い分けることで、唇のコンディションをより良く保つことができます。
リップクリームにメントールはなぜ入っている?
メンソレータム製品でスースーするのはなぜ?(軟膏とかも含んだ話)
メンソレータム製品に含まれる「スースー感」の正体は、主にメントールによるものです。
メントールはミント由来の成分であり、冷感を与える特性があるため、リップクリームや軟膏に配合されることで清涼感を感じられます。
この清涼感は、皮膚の冷たさを感じる神経を刺激することによって生じるもので、実際に温度が下がっているわけではありません。
メンソレータムのリップクリームでは、メントールが唇にひんやりとした感覚を与え、心地よい使用感を実現しています。
また、皮膚の血行を促進する作用もあり、唇の血色を良く見せる効果が期待できるのが特徴です。
軟膏などにもメントールが含まれているのは、かゆみや炎症を鎮めるためです。
皮膚にメントールが作用することで、一時的にかゆみを感じる神経を鈍らせ、痒みを和らげる効果があります。
そのため、虫刺されや肌の炎症を抑える軟膏には、メントールが配合されていることが多くあります。
ただし、敏感肌の人や傷がある箇所に塗る場合、メントールの刺激が強く感じられることがあるため注意が必要です。
特に、唇が荒れているときにメントール配合のリップを使用すると、スースーする刺激が逆に痛みとなることがあります。
メントールはかゆみに効く?
メントールには、かゆみを和らげる作用があります。
これは、メントールが皮膚の感覚神経を刺激し、「冷たい」と感じさせることで、かゆみの感覚を鈍らせるためです。
かゆみは、皮膚の神経が刺激されることで脳に伝わりますが、メントールが与える冷感がこれをブロックし、一時的にかゆみを感じにくくします。
そのため、かゆみ止めクリームや虫刺されの薬には、メントールが配合されていることがよくあります。
特に、夏場の蚊に刺された後や、乾燥によるかゆみが気になるときにメントール入りの製品を使うと、スッとした清涼感とともにかゆみを抑えられます。
また、メントールは血行を促進する作用もあるため、肌の代謝を高め、かゆみの原因となる炎症を抑えるのにも役立つことがあります。
ただし、敏感肌の人やアレルギー体質の人は、メントールの刺激が強く感じられることがあり、逆にかゆみや赤みを引き起こす場合があります。
また、傷口や皮膚がひどく荒れている部分にメントール入りの製品を使うと、ピリピリとした痛みを感じることがあるため、注意が必要です。
メントールは殺菌作用がありますか?
メントールには、弱いながらも殺菌作用があるとされています。
これは、メントールが細菌の細胞膜に作用し、その増殖を抑える働きを持つためです。
そのため、歯磨き粉やマウスウォッシュ、ボディソープ、シャンプーなどの製品に配合されることが多く、口内や皮膚の衛生を保つのに役立ちます。
特に、口臭対策用のオーラルケア製品では、メントールが清涼感を与えるだけでなく、口内の雑菌の繁殖を防ぐ目的でも使用されています。
また、メントールは抗菌作用を持つことから、消臭スプレーや防臭剤などにも配合され、汗臭や体臭の予防にも役立ちます。
ただし、メントール自体の殺菌作用は比較的穏やかであり、強力な消毒効果があるわけではありません。
アルコールや医薬品レベルの殺菌成分と比べると、細菌やウイルスを完全に除去するほどの力はないため、あくまで補助的な役割と考えるべきです。
メントールは天然由来ですか?
メントールは、天然由来の成分と合成されたものの両方が存在します。
天然のメントールは、ハッカ(ミント)類の植物から抽出される成分で、特に「和種ハッカ(ジャパニーズミント)」はメントールの含有量が多いことで知られています。
この天然メントールは、ミントの葉を蒸留して得られる精油の中から精製され、食品や化粧品、医薬品などに利用されています。
一方で、化学的に合成されたメントールも広く流通しており、天然メントールとほぼ同じ化学構造を持っています。
合成メントールは、主に石油由来の成分から作られ、安定した品質と大量生産が可能なため、多くの製品に使用されています。
しかし、天然メントールと合成メントールの効果に大きな違いはなく、どちらも冷感作用や香りの効果を発揮します。
ただし、天然由来のものは「オーガニック」や「ナチュラル」といった表記があることが多く、特に食品やアロマ製品では、天然メントールが好まれる傾向があります。
メントールが天然か合成かを見分ける方法としては、原材料の記載を確認することが挙げられます。
製品によっては「天然メントール使用」などの表記がある場合もあるため、気になる方は成分表をチェックするとよいでしょう。
メントールは血行を促進しますか?
メントールには、血行を促進する効果があるとされています。
これは、メントールが皮膚に触れると冷感を引き起こし、それに対応するために血流が活発になるためです。
具体的には、メントールが神経を刺激し、一時的に血管を拡張させることで血流が良くなります。
そのため、メントールが配合されたシャンプーやボディクリーム、湿布などは、血行を促す目的で使われることがあります。
特に、頭皮用のメントール入りシャンプーは、毛根の血流を良くし、健康的な髪の成長をサポートすると言われています。
また、湿布やマッサージクリームにメントールが含まれているのは、血流を促し、筋肉のこわばりを和らげるためです。
ただし、メントールの冷感作用は体感としてのものであり、実際に深部の血流がどこまで促進されるかは、製品の濃度や使用量によって異なります。
また、敏感肌の人が高濃度のメントールを使用すると、刺激が強すぎて赤みやかゆみを引き起こすことがあるため、肌の状態を確認しながら使用することが大切です。
リンゴ酸ジイソステアリルでも荒れる人が多い
リンゴ酸ジイソステアリルは、リップクリームや口紅などの化粧品に多く配合されている成分です。
この成分は、唇に滑らかさやツヤを与え、保湿効果を高める役割を持っています。
しかし、一部の人にとっては刺激が強く、唇の乾燥や皮むけ、かゆみなどの症状を引き起こすことがあります。
特に、敏感肌やアレルギー体質の人は、リンゴ酸ジイソステアリルに反応しやすい傾向があります。
リップクリームを使用した際に唇が荒れる原因はさまざまですが、成分の刺激によるものも少なくありません。
この成分は、油分の中でも肌なじみが良いとされているため、多くのリップ製品に含まれていますが、その一方で「合わない」と感じる人も一定数います。
また、他の成分と組み合わさることで刺激が強まることもあるため、リンゴ酸ジイソステアリル単体では問題がなくても、配合されているリップによってはトラブルが起こる可能性があります。
もし、リップクリームを使っていて唇が荒れる場合は、成分表示を確認し、リンゴ酸ジイソステアリルが含まれているかどうかをチェックするとよいでしょう。
症状がひどい場合は、皮膚科で相談し、原因を特定することも大切です。
リンゴ酸ジイソステアリルが入ってないリップクリームは?
リンゴ酸ジイソステアリルが入っていないリップクリームを選びたい場合は、成分表をしっかり確認することが重要です。
最近では、敏感肌向けのリップクリームやオーガニック製品が増えており、それらの中にはリンゴ酸ジイソステアリルを含まないものもあります。
特に、無添加や低刺激をうたっている製品は、刺激になりやすい成分を極力排除していることが多いため、選択肢として適しています。
また、ワセリンを主成分としたシンプルなリップクリームは、余計な添加物が少ないため、敏感な唇にも優しいと言われています。
具体的には、医薬部外品として販売されているリップクリームや、皮膚科推奨の製品などが該当することが多いです。
さらに、オーガニックブランドのリップクリームは、植物由来の天然オイルを使用していることが多く、化学成分による刺激を避けたい人に向いています。
もし、リンゴ酸ジイソステアリルが含まれていないリップを探すのが難しい場合は、「敏感肌用」や「無添加」をキーワードに検索すると見つかりやすくなります。
また、口コミや成分分析を行っているサイトを参考にするのもよい方法です。
リップクリームにメントールはなぜ入ってる?総括
この記事のポイントをまとめます。
- メントールはハッカ由来の成分で、冷感作用を持つ
- 皮膚の冷感受容体を刺激し、実際の温度が下がらなくても冷たく感じる
- リップクリームにメントールを配合することで爽快感やリフレッシュ効果を得られる
- 血行促進や抗炎症作用があり、唇の乾燥や荒れを防ぐ目的で使用されることがある
- 軽い鎮痛作用があり、ひび割れた唇の痛みを和らげる効果が期待できる
- 夏場やスポーツ後のリフレッシュ用としてメントール入りリップが好まれる
- 刺激が強すぎると唇のバリア機能が低下し、乾燥や荒れを引き起こすことがある
- 敏感肌の人はメントールが強めのリップを避け、低刺激タイプを選ぶのが望ましい
- リップクリームの主成分(ワセリンやシアバターなど)はメントールの有無に関係なく変わらない
- メントール入りリップは清涼感を楽しむ目的で使用するのが適している
- 寝る前や乾燥がひどいときには、メントールなしのリップを選ぶと良い
- メントールが強いリップは長時間の使用や頻繁な塗り直しを避けるべき
- マスク着用時にメントールリップを塗ると目に染みることがある
- メントールは天然由来と合成の両方があり、効果に大きな違いはない
- リップクリームの成分表を確認し、自分の肌質に合ったものを選ぶことが重要